主題歌の作曲

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お久しぶりです。八代です。

映画『アサガオが咲いた日』の脚本が完成して以降、カット割りなどを考える傍ら、2つほど、大きな活動をしていました。

ひとつは、同時制作を計画している映画『ペルセウスの夜』の脚本執筆です。『アサガオが咲いた日』に対して、かなり重いタッチの作品で、『春想曲』以降扱っていなかった”生と死”に触れます。ぼく自身も思うところが大きい作品で、血を吐くように脚本を書いていました。12月末に、脚本会議があります。これについてはまた別の記事でお伝えします。

ふたつめは、主題歌の作曲です。ぼくの映画作品の音楽は『9センチ四方』を除いて、フリー音源やクラシックに大きく頼ってきました。しかし、『オリオンの季節』で主題歌を作って以降、やはり”視聴覚刺激”を主とする映画作品において、音楽も自作することはとても重要だと感じるようになりました。次制作する2作品についても、主題歌を作曲しました。前の記事で『アサガオが咲いた日』の主題歌を作曲した旨を書きましたが、『ペルセウスの夜』は少し毛色が違いました。 “主題歌の作曲” の続きを読む

脚本第二稿完成

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映画「アサガオが咲いた日」の脚本第2稿が完成しました。前回の脚本会議から1ヶ月半。社会人は油断しているとすぐ時間が経ってしまいますね。気をつけなければ……

第1稿が完成してから、脚本会議を経て、この日まで、課題となっていたのは、丁寧に関係を描くこと。雑に扱っていたキャラクターにも意義を持たせることです。
助監督2人のチェックによって、話の矛盾点や違和感はかなり修正できてきました。今のままでも、とりあえずお話としては走り出すようにはなりました。やはり人の目を通すというのは大事ですね。
そして今回、チェックを受けて感じたのは、チェックをあとで受けるのだという緊張感が、脚本を書く人間にもたらされるという利点です。私は監督ですし、映画を売る相手もいませんから、ほんとうに好き放題やっています。ですから、ここで自分を監査する立場がひとつできることは大きな変化なわけです。”なにか活用できる表現はないか……”、”かっこよく伏線にできるところはないか”とちゃんと思案するようになりました。

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映画「アサガオが咲いた日」第1回脚本会議

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社会人創作者の課題

 お久しぶりです。八代です。

 前の投稿からしばらく空いてしまいましたね。じつに色々なことがありました。
 まず、会社を退職しました。公正さですとか配属ですとか、理由はたくさん挙げられます。いずれにしても、会社を辞めました。
 1ヶ月もせずに転職先が決まったので、さほど苦労はしなかったですが、やはり会社員でない期間というものを経験できたのは、それはそれで有意義だったのではないか、と思っています。留学は少しイレギュラーでしたが、これまでは比較的、普通の社会レールに乗ってきた人生だったので、ここで初めて、自分・哲学者として生きるという感覚をしっかりと持てました。そしてなにより、新作の主人公の身の上がフリーターなものですから、少しでもその境遇に自分が重ねられるようになれたことは、創作にとっても大きいです。

 この土日もつくばに戻って、大学時代の気分を味わっていました。いろいろな悩んだり、研究したり、酒に溺れたり……いろいろなことを思い出しました。私はけっこう自分の大学生活には満足しているので、つくばに帰るとその時代に戻れて、少し幸せな気持ちになります。同時に、また映画を撮りたいな、と思い直します。

 社会人も、けっこう時間があります。もちろん学生ほど融通は利きませんが、その気になればいろいろなことができます。しかし、社会人になって失ったと思うものが、ひとつあります。それは、人間関係の広さです。1日1日、同じ業務をしているひとと大半の時間を過ごすわけですから、当たり前と言えば当たり前ですね。ですが、これは創作者には大きな課題です。自分の”人間像”を広く保っておかなければ、描くキャラクターや物語の世界観も狭まってしまうからです。

 学生時代に戻った、無職期間と働いてからの土日、私はいろいろなひとに会いました。ここで私はまた、幅広い視野を取り戻せたように思います。「アサガオが咲いた日」の登場人物は、どこかへそ曲がりで内気なところがあり、これまでの作品のキャラクター像とはちょっと指向が違います。シナリオだけではなくて、キャラクターの像が、学生時代に戻りながらも社会人が書くシナリオにおいてどう変わるのか、ぜひ楽しみにしていてください。

予算&構想作成中……

暑くなってきましたね! 八代です。

先月下旬から今日までは、配属・転勤や資格試験等で忙しく、あまり制作が進んでいないというのが正直なところです。

制作以外の構想をたくさん練っていました。制作以外になにがあるんだよ? と思ったそこのあなた。監督という生き物は、好き放題制作しているだけではないのです笑

備品問題

現在は、私が10代のときに購入した、安めのハンディカムとマイク、そして必要に応じて買い足していた三脚や一脚、照明を使って撮影をしてきました。しかしそろそろ、きちんとしたカメラが欲しいもの。社会人になって経済力がついてきたので、いまは、型の古いプロ・セミプロレベルのビデオカメラを10万前後で買えないか、と調べているところです。NEX VG20という機種に目をつけています。ほかによさげな機種がありましたら、ぜひ教えてくださいね。ちなみに当方SONY信者なので、SONYの機種でお願いいたします。

撮影だけでなく、編集環境も必要です。私はこれまで自作PCで制作をしてきましたが、つくったのはもう5年前になるので、あちこちボロが出始めています。部品交換だけでも、そこそこいい値段になりそうです。さらに、作曲環境も必要で、Cubase Proを買いたいので、そこでも出費が……お金がいくらあっても足りません笑

人員問題

環境だけでなく、人の問題もあります。これまでは大学で声をかけて集まったメンバーで撮影ができていましたが、場所が散り散りになったり、お互いに予定が変則的になったりで、これまでのような条件では撮影ができません。

一方、大学生から社会人になってもこの組織を続けるということは、地に足をつけたということでもあります。ですから、いっそ大々的にCMをつくったりして、人を募集するのもありではないか、と思い始めています。

そんな感じで、課題は山積しておりますが、なんとかひとつずつ、解決していきたいと思っています。応援よろしくお願いいたします!

ちなみに今は、ロゴマークを考えています。現行デザインは監督が必要に迫られてやっつけで作ったものなので笑 いつかはCMや名刺のシンボルになるかも!?(妄想)

脚本草稿完成!

表題の通り、脚本を無事書き終えることができました。すぐに書き終えられるかと思いきや、前回の投稿から半月が経ってしまいました。なかなか筆を執る余裕がなく、昨日思い切り書いて、そのまま書き終えてしまいました。半日はずっと書いていたでしょうか? ほかの案件は全部無視して書きました。作品って、書くモチベーションが高いときに一気に書く方がいいものができるので、まあよかったのではないかな、と思っています。

大まかな内容

会社を辞めて独身フリーター生活をしている主人公が、大学時代によく集まっていた友人に会いに行くお話です。そこに、ひそかに思いを寄せていた女性もやってきます。華々しい生活を送る同期に最初はコンプレックスを感じていた主人公ですが、昔のことを打ち明け合って、元気を取り戻していくのです。

まあこれだけ見ればちゃんとした話のようですが、要するに若いときにモテなかった人間の妄想がふんだんに盛り込まれております。

ぼくもよく夢を描いた頃よりは少し心がやつれているので、脚本を書くときは自分の夢というよりは、ノスタルジーのようなものを中心に書き進めました。

また、今作では、”ラジオ”と”アサガオ”という、ふたつのシンボルが登場します。ぼくの作品では、これまでも星だとか花だとかがシンボルに添えられたことはありましたが、おそらく今作は、シンボルというものにもっとも意識を向けた作品です。シンボルがあるだけで、びっくりするほど書きやすくなりました。

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映画「アサガオが咲いた日」脚本表紙

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脚本執筆開始・主題歌作曲

脚本

先週は企画書の見直し等をしていましたが、今日はついに脚本執筆を開始しました。シーン1と2を執筆完了。主人公の境遇を暗示するのと、物語が本格的にスタートするまでの場面です。

本音を言ってしまうと、ストーリーを考えるときというのは、だいたいイメージしている場面みたいなものがあるわけです。そういうのってやはり、クライマックスだとか、その前の1シーンだけであることが多いです。「こういうの、映画でやってみたくない?」っていう段階ですね。

しかし、当然、映画はそれだけではできません。導入が要りますし、シーンとシーンの間の遷移も大事です。構想から作品へと変えるには、この点と点を、きちんと線で結ぶ作業をしなければならないのですが、正直申し上げて、これが一番大変ですし、難しいです。

ぼくが構想だけを雄弁に語るだけのひとを軽蔑するのは、この作業を全然やらないから、これに尽きます。

それだけ大変な作業なので、ぼくの映画ではもちろん線にボロが出るのですが、プロの映画作品でも、線にはボロが散見されるものが多いです。だから一番良いのは、映画の全シーンを、描きたい気持ちで描いて、微調整していくことでしょう。今作は、今のところ、夢中で描いています。主人公の境遇に感情移入して、ちょっとセンチメンタルになっていたりします。このままうまく続けられるといいな……

主題歌

主題歌の作曲もしています。AメロBメロはちょっと風味が違いますが、サビは前作『オリオンの季節』と同じカノン進行で、しかもサビ導入のメロディは同じです。ほんとうは違うのが理想的ではありますが……自分の作品ですから、踏襲してもなにも問題ありませんね。

じつは、『オリオンの季節』のサビは、20歳のときから、ずっと頭の中で鳴っていたメロディに、歌詞を加えたものなのです。しかし、頭の中で鳴っていたメロディについていた歌詞は、それとは大きく違うものでした。今作では、それをようやく一致させることができています。表現手段を勉強すると、頭の中にあるものをきちんと形にできるから、楽しいですね。

一度曲の原型ができてから、しばらく、納得できるものに仕上がらず、迷ってもいました。とくにAメロの歌詞などは。サビとか、その導入とかは考えやすいのですが、そのあいだは難しい。これも、脚本の線で結ぶ動きと同じかもしれません。

今日、それをようやく解決しました。映画のシンボルである『アサガオ』を歌のシンボルにもしたことで、歌詞に統一性を持たせることに成功したのです。シンボルというものの大切さを、思い知らされた気がします。

 

映画『アサガオが咲いた日』は、八代映画史上で一番、シンボルというものをきちんと使った映画作品になりそうです。お楽しみに!

新作構想中

こんにちは。八代です。

だいぶ暑くなってきましたね(^^) ダイエットのために徒歩通勤をしているので、梅雨の到来が恐ろしくてたまりません。

さて、往復1時間40分を毎日歩いていると、やはり考え事がはかどるものです。根が哲学者ですから、存在の意味だとか因果律だとかを考えることが多いですが、もちろん作品の構想をするときもあります。引きこもっていたときに比べて、構想はたくさん浮かんできます。存外早く、最新作の執筆に取りかかることができそうです。

現在構想しているのは、『アサガオが咲いた日』という映画作品で、大学時代の親友と久々に会う主人公が、昔では話せなかった真実を打ち明け合い、過去を清算するというものです。これだけ書くと重そうですが、ちょっとした恋愛映画です。恋愛映画といっても、主題は片想いなんですが……

前作『オリオンの季節』は短いものの本格的に、しみじみとした人生の一節を描きましたが、今作は八代テイストに戻って、どことなくくすぐったい夏を描こうと思っています。

制作・公開は2019年夏を予定しております。お楽しみに!

代表挨拶

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初めまして。八代翔やしろしょうと申します。Studio-seginus結成時から、監督を務めてきました。

映画制作と言うと、なにか大げさで、熟練者や会社がやることのように思われるかもしれません。しかし、ふたを開けてみるとそんなことはありません。

撮影機材も、動画編集ソフトも、民間人が気軽に手を出せる時代になりました。識字率の低かった遠い昔、文学は貴族の代物でしたが、今では誰でも小説を書くことができます。絵も音楽も、20世紀、同様に民主化されました。そして現代、映像もまた、民主化されたのです。

もちろん、制作には大変な時間と手間がかかります。そこには情熱が必要です。Studio-seginusは10年の間、多くのキャスト・スタッフの情熱に支えられて、なんとか作品を完成させてきました。

私たちは2024年をもって映画制作を終了しましたが、私たちを突き動かした創造への情熱は、今もどこかで、燃え続けていることでしょう。

変わっていく時代と、変わらない情熱が、映画、ひいてはすべての作品の源です。

私たちの作品が、未来の名匠に創造の勇気を与えることを祈っています。

WRITTEN BY 八代 翔

ホームページ公開!

Studio-seginusの公式HPを公開しました。

……と言いながら、ほとんど監督の趣味です(^^) Wordpressで制作をしているのですが、ほんとうに便利ですね。むかしHTMLとCSSをベタ打ちでホームページを作ったことがあるのですが、手間も時間も格段に減りました。

来年の夏に映画制作を予定しているので、作品情報や制作進捗、ひいてはエキストラの募集等々、こちらでできるようにしていきますので、よろしくお願いいたします。