映画『未完成』クランクアップ

撮影風景

Studio-seginus5年ぶりの映画新作『未完成』の映像収録がすべて完了しました。

残りの作業は一部音声のアフレコと映像編集、サントラ制作、そして主題歌の収録です。映像編集は順調に進んでおり、すでに折り返し地点を迎えています。

週末の1、2日を積み重ね、計8日間で1時間作品の撮影を行ったため、11年間の制作歴の中でも飛び抜けて急ピッチのロケとなりました。過酷な撮影に付いてきてくれた役者、スタッフに心から感謝します。

また、今回は酒食みなきさん、ダイニングバー山崎さんにロケ協力をいただいたほか、路上撮影に際し警視庁から道路使用許可を手配いただくなど、大変多くの方にお世話になりました。こちらで改めて御礼申し上げます。

30手前のおっさんとしては、かなり老いを感じた、というのが正直な感想です。暑さに弱くなり、ロケ中の移動に伴う疲労も積み重なりました。機材の展開・撤収も負荷に感じるようになったり。今作で引退だ、という覚悟が無ければ乗り切れなかったことでしょう。

ただ、若さを犠牲に今ぼくが持っている財産があります。それは、経験です。厳しい制約の中で、どうすれば時間内に、きちんと繋がる映像を撮れるか——撮影現場では長年の勘に助けられ、この問題を解決してきました。撮影計画などのプロジェクト管理においては、普段の仕事での経験も活きました。

その成果物は、果たしてどうなるのか。円熟さが実るか、枯れ果てた骨抜き作品になるか。戦場はPCに切り替わり、まだまだ続いています。

MV『答え合わせ』クランクアップ

casts_kotaeawase

みなさま、お久しぶりです。監督の八代です。

前作の発表から1年半以上経ち、ようやく新作の制作を進めておりました。今回はちゃんと広報をしようと思いつつ、制作に夢中になってしまってまたもや更新を怠りました。ぐぬぬ。

新作タイトルは『答え合わせ』、初のMV作品になります。COVID-19の影響で群像劇が撮りづらい、というのもありますが、それ以上にひとつ、新ジャンルへの大きな挑戦として楽しんで取り組むことができました。

先週の土日で、おなじみのつくばで映画を撮影しました。卒業してからずっと東京にいるため、『ペルセウスの夜』はほとんどを東京で撮影しましたが、今回は勝山くんの卒業を主題にしているということもあって、別れをしのびつつ原点となった土地でカメラを回すことになりました。

MVにはMVの、短編には短編の、長編には長編の難しさがある、ということは映像をつくってきたひとの共通認識だと思いますが、そうはいってもやはり2時間ものの撮影よりははるかに楽でした。単純な「量」が少ないというのは絶対的にあると思います。

じゃあ、楽ちんだったの、というと全くそんなことはありませんでした。1日目のお昼に歌の収録を始めましたが、2時間で終わると思っていたものが、神経をすり減らしつつ集中して録音を進め、試行錯誤をし、結果として4時間かかってしまい、その疲労困憊状態で撮影に入るという過酷な制作になりました。正直、音楽収録を甘く見ていました。次からは歌の収録と映画撮影は別日にしよう。。。。。。

今回から、社会人の財力をふるってちょっと本格的なカメラで撮影を始めました。やはりきれいに撮れます。これは段違いでした。これまでが運動会を撮影するくらいに使うキヤノンのビデオカメラ(なお、もうキヤノンは民間用ビデオカメラは作っていないらしい)だったので、一眼レンズで撮られる映像はすべてが鮮やかで、自由でした。光を捉えるとはこういうことなのか、と思わされました。そういうわけで監督は1人撮影を楽しんでいたのですが、キャストはクランクインの時からへとへとでした。ごめんね。

疲労困憊のキャストたち(クランクアップにて)

作品はすでに編集段階に入っています。もう13作目ということもあり編集は慣れたものですが、音楽の制作に思ったよりてこずっております。ただやはり、映画作品というのは、「視聴覚刺激」であります。これまでフリーのBGMや著作権切れのクラシックに頼って長編映画を制作してきました。この音楽制作の壁を乗り越えてこそ、ほんとうのオリジナル、自分たちの作品勝負という冒険に出られると思って、日々戦っております。

CMも打ち上げ飲みで撮影しました。すでに第1弾があるので、みなさま見てくださいね! 公開は2021年3月25日、筑波大学の卒業式です。お楽しみに。

「ペルセウスの夜」GWの撮影

recording

八代です。10連休も終わりますね。みなさまいかがお過ごしでしたか?

Studio-seginusでは、ゴールデンウィークに映画「ペルセウスの夜」の撮影を進めていました。平成最後の日にクランクインし、5月4日(土)まで撮影を続けていました。5月18日に残りのシーンを撮影し、クランクアップする予定です。

今回は大学が舞台の作品ではなかったため、会議室や飲食店、家風のパーティースペースなど、様々な場所をお借りしての撮影となりました。とくに、東北うまいもの酒場 プエドバルさんは、休業日にもかかわらず、撮影を快諾してくださいました。心から感謝します。

正直、今作の撮影は、非常に充実していた一方、頭を悩ませられたものでもありました。半年間にわたる脚本会議や各関係者の熱量が背景にあったためか、「自分だけの作品じゃない」「いい加減には撮れない」という意識が、これまでの作品に比べて強くあったのが大きいです。

「ペルセウスの夜」では生と死という非常に踏み込んだ主題を扱う一方で、各シーンに人間が日常的に経験する弱さや距離といったものが散りばめられており、両立して、観客に伝わるように描ききるのがとても難しいと感じました。一方、これまでは恋愛に特化していた主題を変え、また楽しみはもちろんクオリティの向上を目指す制作は、今までの”一歩先”へと進む充実感や達成感があり、監督としてはいまから上映が楽しみです。

そしてもうひとつ。今作は、社会人としての初作品です。大学を卒業する直前、社会人というものはじつに不自由で、苦痛にあふれたものだと思っていました。それでもぼくは卒業以降、社会人なりに創意工夫をし、なんとか、制作という活動を持続させることができています。もし、モラトリアムの終わりを恐れているひとがいるのであれば、ぼくたちが制作を楽しんでいるのを見て、ぜひ、希望を捨てずに未来を見つめてもらいたいと思っています。

これから作品情報を少しずつ投稿していきますので、楽しみにしていてください!